エージェント・レイ‐狂人の島‐
駄目だ!

私は思わず目を閉じる。

この男性も他の暴徒や私の背後の警察官と同じだ。

既に正常な精神を失ってしまっている。

銃口を向けてきたのが何よりの証拠。

え…でも…。

私は閉じた目を開く。

彼の瞳は、暴徒達のように白濁していなかった筈…。

それを確認する間もなく。

「伏せろ」

冷静な声。

同時に男性は、手にした拳銃のトリガーを引き絞った!

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