エージェント・レイ‐狂人の島‐
署内に響く銃声。

発射された弾丸は。

「!?」

私ではなく、その背後…警棒を振り上げていた警察官の左胸に命中した!

赤い血の華を胸に咲かせる警察官。

しかし、上体をそらせるものの、警察官は倒れない。

尚も向かって来ようとする。

うそっ、確かに命中したのに!

驚愕する私をよそに。

「チッ」

小さく舌打ちして、男性は更に拳銃のトリガーを引いた!

立て続けに、2発、3発!

弾丸が警察官の右肩に、腹部に命中、血飛沫を上げる!

そして5発目が警察官の眉間に命中した瞬間。

「……!…」

悲鳴もなく、警察官は音を立てて仰向けに倒れ、ようやくその動きを止めた。

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