エージェント・レイ‐狂人の島‐
確実に行動を停止した。

即ち死亡を確認した上で、やっと男性は構えた拳銃を下ろす。

拳銃からマガジン(弾倉)をリリースし、腰のブットパックから新しいマガジンを取り出すと、リロード(装填)。

拳銃の扱いに慣れているといった感じだった。

…弾丸の再装填を済ませた所で。

「大丈夫か」

男性は私の顔を見る。

冷静な表情。

暴徒達のように異常な精神状態という訳ではなさそうだ。

「有り難う…助けてくれて」

私はようやく安堵の表情を浮かべた。



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