【連作】そらにかなでし〜平安朝禁断恋草紙②〜
戸惑いなさっている一の君に、
「……笛を」
一の姫が、細くおっしゃいます。
「笛を、お聞かせになって。私が、いつか内裏にあがったとしても、今宵を忘れずにいられるように……」
「……笛を」
一の姫が、細くおっしゃいます。
「笛を、お聞かせになって。私が、いつか内裏にあがったとしても、今宵を忘れずにいられるように……」