そのコップは空(ソラ)だった。
「勢い余って言っちゃったけど…いつも通りでいいからな?
なんかわりぃ…。」
謝る黒住君に私はかぶりを振った。
でも…付き合うって…付き合うって…
「あっ!やべっ!俺、掃除サボったから担任に呼び出しくらってんだった!!
ちょっくら行ってくるわ!また明日!」
去っていく黒住君。
私はポツリ、手に英語のノートを持ったまま取り残されてしまった。
付き合う…
黒住君と…付き合う…
頭の中がぐらぐらして
私は速足で学校を後にした。