そのコップは空(ソラ)だった。



「ごめんなさいっ!!!!」


私は朝、屋上に向かい、寝っ転がる黒住君に頭を下げた。



「俺、ずっと待ってたんだぞ…。」



黒住君は私を背を向けたままぶっきらぼうな声で言う。



「ごめん…なさい…。」


「なんで来なかったんだよ?」


「・・・。」


「黙ってたってわかんねぇよ。」



どうしよう…黒住君怒ってる。


そりゃそうだよね、すっぽかしたんだもん。



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