そのコップは空(ソラ)だった。



「そっかぁ…。別れちまったか…。」


会長が残念がりため息をつく。


「はい…。」


「まぁ別れちゃったなら仕方ないな。」


そう言って、優しい顔で笑ってくれた。


深くまでつつかれなくて良かった。



私は黒住君と別れてしまった。


だけどそのほうが肩の荷が下りて楽に感じる。


私は彼にとってただの委員会が一緒という存在でいい。


それ以上は…望まない。


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