そのコップは空(ソラ)だった。


「なにそれなにそれ!?どういうこと!?」


食い付く女子が黒住君に寄ってくる。



「俺、彼女いらねぇから。」


またきっぱり言う彼。


えっ…あっ…私のせい!?



「あっ、お前のせいじゃねぇよ?


その前から決めていたことで・・・。」



黒住君は言葉を濁す。



何か…あったのかな…?



私は珍しく沈む彼の顔を見た。



何か・・・


私にできることを


彼にしてあげたい。







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