そのコップは空(ソラ)だった。


「もしもーし!聞こえますかー?」


黒住君の声。



「はい…聞こえます…!」



フフッと笑う彼。



「ご趣味は?」


「えっ…あっ…」


なんかお見合いみたい。


「読書です…。」


「うおー、そうきたかぁ。」


「黒住君は…?」


「俺?俺は寝ること。」



それって趣味って言うのかな?


そんな彼が可愛らしく思える。

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