そのコップは空(ソラ)だった。


どんな人なんだろう?


ぴょんっと飛び跳ねてみるがやはり見えない。


「ほれ!」


黒住君があたしをだっこして持ち上げた。


するとステージに立つ女の人と目が合う。


げっ!睨んでるよ…!!



「生徒指導のほうへ回らせていただきます。

以後、お見知りおきを。」


赤いフレームの眼鏡を光らせて

ご丁寧に私に自己紹介してくれた。




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