そのコップは空(ソラ)だった。
「おい…ごめんな…。」
誰かがひっついてきた。
ああ、杉浦だ。
ソラの事を考えていたから
一瞬ソラだと思ってしまった。
言っておくがソラと杉浦の容姿は全く似てない。
性格はガキなところとケチケチさが似てるけど。
ソラはあまりスタイルが良いほうではなかった。
ちっちゃくて可愛い系。
俺が「貧乳」とからかうと
怒る奴だ(笑)
顔は昔と変わらない童顔で丸っこく
目が丸く頬がぷくっとしてる。
その分、唇が柔らかく
ソラとキスするのが好きだった。
痩せているほうなんだけど
身長のせいか少し福与かに見えた。
そこがまた可愛かった。
そして、杉浦は違う。
どっちかって言うとキレイ系。
前にも言ったが
こげ茶色のストレートの長髪。
長いまつ毛は目の大きさを引き立ていて
スッピンなのに吹き出物ひとつないキレイな顔。
余分な脂肪がないような華奢な体。
ソラより10㌢くらい身長が高い鈴浦は
凛として立っているのが一番キレイだと思う。
「やっぱりお前…喋んないほうがいい。」
「へ?」
喋るとお前のきれいさがマイナス10引かれる。
「なぁ・・・。」
杉浦は整えられた眉をひそめる。
「ここに連れて来たってわけはするんだろ?」