そのコップは空(ソラ)だった。
「急なのは分かっている。
だけど、俺はお前に会計ではなく副会長になって俺をサポートしてほしい。
お前はそういう人材なのだから。」
「買い被りすぎです…。
私は…何も出来ません…」
自分で言って沈んだ。
買い被ってもらっては困る。
私は彼の期待に答えられる存在ではないのだから。
「買い被ってなんかない。本当の事を言ってるんだ。
現にお前は黒住を更生させた」
えっ…。違う…。
私は彼を更生させてない。