そのコップは空(ソラ)だった。


私は彼の手助けが出来る人材であるのか。


「私…出来るかな…?」



「やってみろよ!楽しそうじゃん!」


彼は勧めているが、私は乗り気になれない。



あの緊張感のある舞台を経験しているからだ。


生徒会選挙で立った孤独と緊張を極度に味わうステージ。


私はそこでスピーチに失敗をし、大恥をかいた。


もうあの舞台には立ちたくない。


今までそう思っていた。


< 215 / 258 >

この作品をシェア

pagetop