そのコップは空(ソラ)だった。


ちょっと落ち着いた…。


「もう立派な副会長だ」


「まだ選挙してないよ」


「当選に決まってる☆」



そう言って私たちはまたいつもの穏やかな空気に包まれる。





―が、舞台裏の出入口から入ってきた校長先生は私たちを見て声を荒らげた。



「黒住文也!なぜお前がここにいる!」


黒住くんは“しまった”と言うように舌打ちをした。




「お前は昨日でこの学校の生徒ではないはずだ!」



え―!?

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