そのコップは空(ソラ)だった。






次の日、隣にはいつものように黒住くんが寝ていた。


「あっあの…」


私の小さくても精いっぱいの声は彼を起こしてくれない。


私は手に持つ紙で彼の肩を叩いた。



「ん…んん?」


彼は起きて目をこすって私を見る。


「あっあの…これ…」


私は恐る恐る手に持つ紙を渡した。


彼は意味が分からないまま紙を受け取り読み始める。



「それ…今日の朝のSHRで…半分個ずつ読むことになったから…。」



"ふーん"とあいづちを打つ黒住くん。



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