そのコップは空(ソラ)だった。
「お前も言うの?」
「へっ…うん…。」
「なんで…?」
「えっ!?…だっ…だって…風紀委員だから…。」
最後の語尾が小さくなる。
ダメだ、上手く喋れないのは元からだけど彼の前ではもっとダメになる。
「お前も風紀委員なの!!!??」
彼は驚いて教室中に聞こえるような大きな声で言った。
「えっ…!?…うん…。」
えっ…?ダメだったのかな…私が同じ風紀委員じゃ…
戸惑う私に彼は"ごめん!"と手を合わせる。