そのコップは空(ソラ)だった。
「ふーん、っで彼の偉大さを改めて感じたってわけか…。」
「はい…。やっぱり黒住くんは…私とは別世界の人間…です…。」
「俺には皆、普通の人間しか見えないぞ。」
そう言って顔をしかめる生徒会長。
生徒会長だって気付いていないと思うけど私とは別世界の人間。
彼もまた偉大すぎる。
「あっ、そうそう。今年度の総額、計算できた?」
「あっ…はい…。できました…。」
「さっすが優等生♪」
私は今年度の総額を書いた紙を渡した。
「やはり校具破損が原因のようで…修理代が響いています…。」
「やっぱりそこかぁ~…。」
紙を見て会長は頭を抱えて考え込む。