そのコップは空(ソラ)だった。



「なんで俺がこんなことをーーーーーーーーーー!!!!!」



黒住くんは大きな声を上げて怒鳴る。



それもそのはず、私たち風紀委員は昼休みに校内を見回りし


何か良からぬ事をしている者たちを注意する事になってしまった。



それは対人と上手く喋れない私にとっては苦手分野。



「俺…どこかおかしいと思ってたんだ…。


さっちゃんは学校革命が出来ると言った…。


しかしこれはなんだ?今、俺はいったい何をしていようとしているのだ?


あれか?偉い子ちゃんになろうとしているのか?ああああああ……」



慨嘆する黒住くんの肩を顧問である杉山先生がにんまりと笑って叩く。



「まぁ、お前がこの荒れた学校を気品ある学校に更生できたら革命と言えるよなぁ。」


「ムーリー。俺、学校を支配下にする革命をするのはいいけど、偉い子ちゃん学校にするのは面倒だ。」


「おっまえ、そう言ってやる気ないんだろ!」


「おーう、すぎちゃんよく分かったなぁー。」



もぅ先生とあんなに親しく喋っている。


私なんか諸事情がない限り先生とは話さないのに…。



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