そのコップは空(ソラ)だった。



「マヨネーズが多数を取った。よってマヨネーズの勝ち♪」



黒住くんが笑顔で言う。



その瞬間、二人のオーラが赤く燃える。




「マヨネーズなんか…マヨネーズなんか…許さない!」



二人は黒住くんに掴みかかろうとする。



「うわっ…と!危ねぇ。逃げるぞ須川!」




そう言って私の腕をつかみ走り出す。



嬉しかった。




黒住くんと共通点が見つかって。



私、少しずつ黒住くんに近づいていってる気がする。



彼の後ろから風を感じ、そう思っていた私だった。






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