時 空 堂

 その板をのけると、ぽっかりとあいた穴に、いくつかのシルバーのアタッシュケースが入っていた。

 そう・・・、見覚えのあるアタッシュケースが。

「これのせいで・・・、こんなものに一生を狂わされるのかっ」

 放り投げるように再び板を置き、畳を戻し、真っ暗な部屋の角に座った。

 この計画で俺は幸せになるはずだった。でも、そんな未来は訪れない。

 ・・・決めた。やっぱり俺の決断は一つしかない。


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