時 空 堂

「はっ?普通の生活?」

「お前ちょっとおかしいぞ」

「おかしくないさ。俺は未来を知ってる。金が手に入ったって、いいのは最初だけなんだよ」

 何を言ってるんだ、そういう顔をしていた。

「自首して罪を償おう、なっ?」

 桜田と塚本はお互いの顔を見た。

「ははっはっはっはっ」

 二人は笑い始めた。

「黒河。もう戻れないんだよ。この金で俺達は幸せになるんだ」

「・・・わかってくれないんだな」

「・・・あぁ、わからない。そんなこと覚悟の上だったろう」
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