時 空 堂

 一人になると、色々と考えてしまう。

 自分の将来とか。考えたくない今までのこととか。ここのこととか。

「あー、暇だなーっ」

 小さく呟いた。

「帰れば?」

 背後からいきなり声をかけられ、思わず飛び起き、振り返った。

「あっ、刹那か。おかえり」

 白髪を見て安心した。ほっとため息をついた。

「あら?私で残念?」

 クスっと刹那が笑う。

「珍しく笑うんだね。いや、今のため息は安心したんだよ」
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