時 空 堂
階段を降りると、音に気付いたのか榊さんが出てきた。
「おはようございます。早いんですね」
身なりをきちんと整えているこの人は、一体何時に寝て、何時に起きているんだろう。
「榊さんこそ」
そう言うと何も言わずに、にっこり笑っていた。
「ちょっと散歩してくる。朝ごはんは食べるから、何かお願いします」
「わかりました。まだ少し暗いですから、気を付けてくださいね。いってらっしゃいませ」
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