時 空 堂

 庭で手入れをしている榊さんに声を掛け、いつものように時空堂へと向かう。

 人の間をすり抜け、少し小走りで進む。

 いつもより早めに時空堂に着いた。・・・といっても決まった時間に行くわけではないが。

 勢いよく扉を開けようとしたが、鍵がかかっていた。たまにこの店が開かなかったりするのはなんでなんだろう。

 鍵が掛かっていても、刹那は外出している様子はない。

「刹那。俺だよ、開けて」

 そう言うと、少しして扉が開いた。
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