時 空 堂

 頭の整理がしたい。現実からあまりにも掛け離れすぎて、全くついていかない。

 あぁ、何から考えたらいいんだろう。

 えーっと、まず私は道に迷った。友達と別れ、普段通らない道を通ってみたくなってそのまま迷った。

 商店街のような所を歩いていて、道を聞きたくても開いてる店がなく、仕方なくいびつな針が屋根についたあの店へ入った。

 うん。ここまでは現実だ。

 問題はここからだ。

 私より年上であろう、白髪の綺麗な鮮やかな色の着物を着た不気味な女がいた。顔は・・・、まぁ綺麗だった。

 そして黒猫。

 いきなり過去がいいか未来がいいか聞かれ、興味本意と好奇心と少しの本音で、私は未来を選んだ。

 そして女が私に指を向けた瞬間、頭が痛くなり、目を閉じた。次に目を開けた時には見たこともない部屋の中だった。
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