時 空 堂

「なっ、えっ・・・。嘘だろう」

 言葉を失った。

 この教科書の数々は、俺が6年前に全て捨て去ったはずのものと同じだった。

「・・・なっ」

 恐る恐る、その教科書を手に取る。パラパラとページをめくる。

 見覚えのある落書きやメモが、あちこちに書かれている。

「・・・えっ。まさか、何で?どういうこと?」

 教科書を裏返す。そこには汚い字で『池内恭介(イケウチキョウスケ)』と、俺の名前が書いてあった。
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