時 空 堂
何の映像だったか、思い出せない。
「・・・ねぇ、お姉さん居ないの?」
私は脳に直接話し掛けてきた店の女を呼んだ。
「訳分かんないのよ、助けてよっ。私をここにやったのはあんたでしょ」
この夢のような状態を、あの女に会って話すれば受け入れられる。私はそう思った。
「呼んだ?」
すぅっと女が目の前に突然現れた。
もう何が起きても驚けなかった。
きっと今、目の前に死んだじいちゃんが現れても私は驚かない自信がある。
「やっぱり来た。ねぇ、一体何なのこれ。ここどこ?」
「あなたの未来」
しれっと女は言った。