時 空 堂
時空堂
「ふぅ」
今回は予想以上に刹那が帰ってくるのが遅い。
「クロと一緒に居るのがこんなにも暇だなんて思わなかったよ」
そう呟くように言うと、クロは黙ったままだった。正確には寝ているようだった。
こうしてみるとただの猫にしか見えないのに、話すなんて何人の人間が信じてくれるんだろうか。
何時間経ったんだろうか。座ったままの体勢が辛くなって立ち上がり伸びをする。
「刹那まだかなぁ」
小さく独り言を呟いた。