時 空 堂

「体調は大丈夫?」

「平気よ。たまにあることだから気にしないで」

 お茶のおかわりを置きながら、刹那はそう言った。

「次倒れそうになるようだったら、もう仕事させないから」

 冗談っぽく言った。でも本当にそう思ってる。

「それは困るわね。気をつけるわ」

 刹那は少し眉尻を下げながら、俺の言葉を真に受けていた。

「そろそろね」

 刹那が顔を上げ、時空堂の入口を見た。
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