時 空 堂

 刹那が扉を見つめていたから、俺も一緒に見ていた。少しし、扉はがたっと音を立てたあと、ぎぃぃと開いた。

「えっ」

 思わず声をあげた。

 扉を開けたのは、可愛い柄のプリントされた白いシャツに、チェック柄のふりふりとしたスカートを履いた、幼さの残る女の子だった。

 小学生?いや、中学生くらいだろうか。はっきりとは分からない。でも、こんな歳の子がここに来るなんて。思わず絶句した。
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