時 空 堂

「ようこそ、時空堂へ。ここは過去にでも、未来にでも行ける場所です」

 ゆっくりと入ってきた少女に向かって、刹那はいつもと同じことを言った。それを聞いて、少女が客だとはっきりした。こんな少女が、客だなんて。何かの間違いだと思いたかった。

「えーっと、ここは何をするところ・・・ですか?」

 少女は戸惑いながらも少しずつ中に入りながら、刹那に向かって言った。

 今回も俺のことは見えてないようだった。

「ここは過去にも未来にも行ける場所。どちらに行かれますか?」

 少女は不思議そうな顔をしていた。そうだよな・・・こんなこと急に言われても理解しにくいだろう。
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