時 空 堂

「どんなこと・・・、あなたにとってマイナスなことかしら?」

 首を傾げながら、にっこりと女は言う。

「マイナス・・・か。未来に来ただけでプラスかもしれないし。私にマイナスな出来事があるなら、自分で乗り越えてやるから」

「じゃあ、何があっても構わないのね?」

「・・・構わない。うん、いいよ」

 少し考えて私は答えた。

 今未来にいるんだから、最悪な未来ではない。優しそうな旦那。何の不満もなさそうだもの。

 今までの過去が悪くても、これから変えればいいんだし。
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