時 空 堂
「お姉さん、これっていつまで続く?」
目の前で延々と何本もの映画を見せられているかのようだった。
「あなたの今までが詰まっているんだから、今までの人生が濃ければ濃い程長くなるわね」
「そうなんだ。あ、私結婚した」
お姉さんと話しながらもずっと映像が流れこんでくる。
震えながら緊張と嬉しさの入り交じった感情で書いた婚姻届。たんたんと受理され、あっという間に終わったこと。提出してからの実感のなさ。体験したかのように、その時の感情が込み上げてくる。