時 空 堂

「・・・あぁ、本当だ」

 自分の家の屋根裏部屋だった。

「探し物してて・・・あれ、何で眠ったんだろう」

「眠ったんじゃなくて倒れたんだと思います。じゃないとこんな本が撒き散らされた床の上に、倒れるように寝ていませんよ。最初死んでるんじゃないかと思ったんですから」

 口元を抑えながら、榊さんは憔悴しきった顔をしていた。

「ごめん、榊さん」

「ごめんじゃないです。探し物なら私がしますから、部屋で寝てください」

「・・・ごめん、自分で探したいんだ」

 ゆっくりと立ち上がる。でも目眩がして体が傾いた。榊さんは咄嗟に俺の腕を掴み、支えてくれた。

「そんな急に立ち上がったら危ないです」

「ははっ・・・ごめん」

 またゆっくりと座り込み、本棚の方を見た。

「・・・自分で探すなら少し休んでからにしてください。二日間ほど倒れていたんでしょう?」

「うん。そうだね」


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