時 空 堂
「ここは時空堂。何があってもおかしくはないわ」
そうクスッと笑った。
「俺たちが恋人だったと言っても?」
「・・・驚かないわ。何故そんなことを?」
普通の顔をし答える刹那に、胸を締め付けられた。少しでも、何か思い出してくれたら・・・と思ったのに。
「ねぇ、潤。私は生きているのかしら?」
「え?」
刹那は少し俯き、か細い声で言った。
「どうして?」
「人間ではない、少なくとも潤とは違う。それは分かるわ。でも、消えたり出来るのは何故?人間ではないでしょう?魔女?妖怪?自分が分からないの。何も考えたくないのに、変に脳裏に過ぎるの」
先程の様子と少し違う。