時 空 堂
「う・・・ふぅ、っ、・・・うっ」
涙が溢れ、止まらなくなった。息をするのが辛く、うまく息が入らない。
恭華が居なくなって以来、ずっと閉じ込めていた感情が溢れ出していた。
「潤、この時空堂の真実を教えよう。もう嘘、偽り一切無しだと誓う。・・・まぁ、先ほどの話もあながち嘘ではないがな」
「っ・・・どう、いう・・・こと?」
うまく言葉を返せない。
「ふっ・・・、合格としよう」
クロが何に対して合格と言ったのかは分からない。いつものようなニヤっとした不敵な笑みではなく、安堵したような、どこかほっとしたような笑みを浮かべていた。
「そうだな、何から話せば伝わるだろうか・・・。とりあえず椅子に掛けろ。少し深呼吸して落ち着け」
クロはそう言って、テーブルの上に飛び乗った。