時 空 堂
「お願いだ。白髪の。助けてくれ。こんな、こんなこと望んだわけじゃ・・・・ねぇ」
白髪?
「ここに来たのはあなたの望みよ。時空堂のご利用ありがとうございました」
刹那の声だけが聞こえた。
「そ、そんな」
「何をブツブツ言ってんねや。早う、死になはれ」
その後も、聞きたくない音は繰り返された。
「・・・嘘だろう」
言葉が出ない。目の前で人が殺されるなんて。全身に鳥肌が立った。脈が速くなる。気分が悪い。なんだ?なんでこんなことが起こってるんだ?
刹那はこれを、こんな光景をずっと見守っていたって言うのか?
思わず目を瞑った。でも、まぶたの裏にまでこの映像はついてきた。
「目を反らすなということか」