時 空 堂

┣全て


「クロ、これが最後だ。きちんと話をしよう」

 俺の横に刹那が立った。二人並んでクロを見る。クロはそっと目を閉じた。

「・・・あぁ。そうだな。最後としよう」

 クロはテーブルの上に飛び乗った。

「座れ、二人共。言いたいことを聞いてやろう」

「あぁ」

 刹那は静かに座った。俺も隣の椅子に腰を掛けた。

「それで?ここの話しはあらかた終わったはずだが。他に何が言いたい?何を聞きたい?」

「クロ、あのさっ」

「クロは私をどうしたいの?」

 俺の言葉を遮って刹那がクロに問いかけた。

「どうしたい・・・、とは?」

「私はただの入れ物なのでしょう?何故、魂なんて入れたの?この体に魂なんて入れなければ、こんな風に潤を呼び込むことはなかったということでしょう?」
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