時 空 堂
「そうだな。恭華の魂を入れなければ、潤はここには入ってこなかっただろう。業が溜まりきっていたら話は別だがな。でも、刹那。その体は、魂を入れないと動かない。本当に入れ物なだけなのだよ」
「ならば、こんなこともう辞めたらいいのよ。魂なんて入れなければいい」
刹那は感情的になっていた。こんな刹那を見るのは初めてだ。
「そろそろ限界が近いようだな、刹那」
クロの言葉に刹那は何も言わなかった。
「限界?」
「言っただろう?魂の記憶を消してこの入れ物に入れてると。感情も何もかも消したはずなのに、感情が表に出てきている。どういうことだか分かるか?潤」
「・・・抑えが効かなくなっている、ということ?」