時 空 堂
「ふむ、正解だ。魂が肉体と同化しようとしている。相容れぬ体だ。恭華の魂が消滅するぞ」
ドクンと胸が跳ね上がった。消滅・・・。そんな・・・。
「潤、今そんなこと気にしないで。話しを進めましょう。まだ持つわ」
刹那の声は凛としていた。
「そうだな。同じような話を何度もしていても意味がない」
「あぁ」
「私が消えたら、また魂を入れるの?」
「あぁ。なんと言われようとやめる気はない」
クロはきっぱりと言った。
「どうして?魂を救済する気なんて本当はないんじゃないの?あんな死に方をしていって本当に来世では業は消えているの?不幸にならないの?」
「不幸にならないかは分からない。でも綺麗になっている。生まれ落ちた瞬間から不幸・・・なんてことはないさ」