時 空 堂
座り込んでいる私を覗き込むように龍は屈む。
「いい子だから家に帰ろうか?」
「い、いやっ」
細やかな抵抗だった。
「もう一度言うよ?帰るよね?」
龍の手が、私の首元を撫でる。
「っ」
何も言えなかった。
「薫、聞き分けのない子は嫌いだよ。さあ、行くよ」
私の左腕を掴み、龍は立ち上がった。
「帰るよ」
無理矢理私を引っ張り、龍は進みはじめる。
「帰ったらお仕置きだからね」
にっこり笑う龍を見て背筋が凍る。
私、どうなるの?
「いやぁあぁぁあー」