時 空 堂
ふと窓の外に目をやると、外は薄暗くなっていた。
入口に明かりが灯った。
「むぅ・・・、そろそろ来るようだな」
クロはのんびりした口調で、のびをしながら言った。
「潤、どうぞ」
「ありがとう、刹那」
俺は刹那からお茶を受け取り、一口飲む。
「お客が来るぞ、刹那」
「そのようですね」
何故刹那たちが客が来ることを、予言しているのかは分からない。
でも、前にもこうだった。
俺は二人の様子を、黙ってじっと見ていた。
――ガタッ