時 空 堂

 片付けをすませ、家へと入り、両親たちと晩御飯を済ませた。

 晩御飯が終わり、母親の電話が鳴り、残念そうな顔をしながら再び仕事へと出ていった。

「江里子忙しそうだなぁ、潤」

「そうだね。でも父さんもでしょ?」

「まぁな。・・・あのな、潤」

「何?」

 父親は先程とは打って変わって、真剣な顔をして俺を見た。

「そろそろ会社に入らないか?」

「父さんの?」

「あぁ」

「・・・嫌だよ」

 俺は母親が作って置いて行ってくれた、コーヒーを飲みながら答えた。
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