時 空 堂

 ゆっくりシャワーを浴び、出た頃には食欲を誘ういい匂いが漂って、心地よかった。

「さすが榊さん。美味しそう。ありがとう」

「いいえ。早く食べないと冷めちゃいますよ」

 色とりどりの、栄養たっぷりの昼食だった。どれを食べても美味しいといえるものばかり。簡単なものを作るつもりだった俺には、勿体ないほど美味しかった。久しぶりに食べた榊さんの料理の腕前は上がっていた。

 満腹になった俺は榊さんにお礼を言い部屋へと戻った。

「さてとっ」

 鏡に向かい、髪を整え、身支度をし再びキッチンへと向かう。
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