時 空 堂

「全く。ここは本当変わってるよ」

 笑いながら小さく溜め息をついた。

「そう言いながらも、毎日のように来るおまえの方が、変わってると思うがな」

 クロは再びミルクを舐めていた。

 一体ここが何の場所なのか知りたい。そう問いかけようとした時、ぴくぴくっと、クロの耳が動いた。

「むぅ。来たようだな」

「そうみたいね」

 刹那は立ち上がり、自分の飲んでいた湯呑みを、奥へと持って行った。

 クロはミルクを飲み干し、じっと入り口を見ていた。
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