時 空 堂

「確認させていただきます。一度しか行けません。構いませんか?」

「構わないです」

「では、逝ってらっしゃいませ・・・」

 人差し指をピンと伸ばし、男を指すと、男はスゥーっと消えた。

「なっ?行っただろう」

 クロは偉そうに俺に言った。

「あぁ、そうだな。・・・皆嘘でもいいから、行きたいって願ってるのかもな」

「クロ、潤」

「なに?刹那」

「あとお願いします」

 そう言って刹那も男のあとを追うように、スゥーっと消えて行った。
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