幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~



あたしはいっちゃんに気付かれないように小さくため息をつく。


考えれば考えるほどに心配になってきた。


…他の人にいっちゃん取られないだろうか、とか

…いっちゃんファンが増えたらどうしようか、とか。


耐え切れなくなったあたしは、その不安がどんどん顔に出てくるのを感じる。

そんな態度に気付いたいっちゃんは、あたしの頭をくしゃくしゃしてきた。



「お前、知らねえ奴にナンパとかされても着いて行くなよ?」



「え…?」



もしかしていっちゃん…


あたしと同じ気持ちなの?

心配してくれてるの?



「…いっちゃん」



「もし着いて行ったりなんかしたら…お仕置きだからな。

覚悟しとけよ?」



そう言い捨てると、いっちゃんは笑った。


…この微笑みが怖い。


でも、あたしと同じこと思ってくれてるなんて嬉しかったりもした。



「じゃ、そろそろ開店みたいだから俺キッチンに戻るわ」



「分かった」



あたし達は最後にもう一回目を合わせると、それぞれの担当場所にスタンバイした。



彩音高校文化祭、いよいよ開催です!




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