幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
教室の隅でひそかに沈んでいるあたしに、突然仕事が入る。
「すいませーん」
「は…はい!!」
呼ばれたあたしは、紙とペンを持って男のお客さんのところに向かう。
…あたしも仕事に集中しないと。
「ご注文は何にいたしますか?」
ニッコリ営業スマイルで、お客さんに注文を聞くあたし。
自分でも気持ち悪いと思うくらいの笑顔。
「あの…お客様?」
いつまで経っても反応がないお客さんにもう一度問い掛ける。
すると、お客さんはあたしのほうを見て一瞬ニヤリと笑った。
…待ってよ。
この人の顔、どこかで見たことあるような…。
「……俺が欲しいモンは、
………あんただよ」
…………。
「あたしは売り物じゃないので。
気に入らないなら他のお店へどうぞ」
あたしは呆れながらお客さんに告げた。
あたし的には冷静に対処した。
…つもりだった。
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