幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
「でも、まさかいっちゃんがあの噂の編入生だったとは…」
あたしはいっちゃんをジロジロ見ながら呟いた。
「俺そんなに有名なのか?」
「有名というか…。
噂にはなってたよ、編入生が来るって!」
あたしの言葉を聞いたいっちゃんは、ふーん、と鼻を鳴らした。
そんないっちゃんを見て思う。
あたしの隣に、誰かがいるのって久しぶりだな。
あたしが学校行く時はいつも一人だったから。
あたしがそんなことを考えていると、隣からいっちゃんの焦ったような声が聞こえた。
「…って光里!
あと五分で遅刻…!!」
「もうそんな時間?
…って、えええ!?」
あたしはいっちゃんに手を握られ、走らされた。
いっちゃんの手って大きくて、温かくて、なんか安心する…。
…って何考えてるの、あたし!
あたしは首を振って今の考えを捨てた。
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