幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~



「最近さあ、お前集まりワリーよな。

寂しいだろ?」



俺の昔の仲間達は、俺の気持ちを知らずに絡んでくる。


俺は握り拳を作ると、真剣な表情で宣言した。



「俺辞めるわ、こんなこと」



俺の発した言葉によって、一瞬にして空気が冷たくなる。


そんな空気の中、グループのリーダー的存在の奴が俺の前に出てきた。



「そうか、寂しいな…。

でも、お前分かるだろ?

キチンと「こんなこと」をしたけじめをつけねぇとな?」



アイツらの顔が気味悪く笑ってる。


俺は嫌な予感が頭をよぎり、少し後退りをした。



「おい、ヤれ!」



俺は奴らに囲まれると。殴られたり蹴られたりした。


昔の俺なら平気でヤり返していた。



だけど、今は違う。


俺は、「宮本」という存在によって変わったから。


あいつは喧嘩をして解決する事を望まないと思う。



だから、俺からは手を出さない。


ただ、アイツらのやることを受け止めるだけ。



…昔の俺の行いが悪かったから、しょうがないよな。



「最後のとどめだ!」



記憶が薄れていく中、誰かが仲間にそう告げた。


ぐったりして抵抗する力が残っていない俺は、腕を支えられて立たされる。


…これから腹を思いっきり蹴られるだろう。



そう覚悟した時、どこからか声が聞こえて来た。



「達也くん!」



そこで、俺の意識は途絶えた。




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